小規模事業者持続化補助金でHPをリニューアルする手順|採択率を高めるコツと注意点

「ホームページを新しくしたいけれど、費用が高くて踏み出せない」
「補助金が使えると聞いたけど、申請方法がよく分からない」

そんな悩みを抱える工務店や建築関連の中小事業者は多いのではないでしょうか。
実は、国の「小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)」を活用すれば、HPの新規制作やリニューアル費用の最大75%が補助されるケースもあります。


補助金って難しそうで、うちは対象外だと思ってました。デザイン費も出るんですか?

書類が面倒そうで手をつけていませんでした。実際どんな流れで申請するんでしょうか?


この記事では、小規模事業者持続化補助金を活用してホームページをリニューアルする手順を、実際の採択事例を交えながら分かりやすく解説します。
補助金の基本から、採択率を高めるポイント、申請書の書き方のコツまで、初めての方でも安心して進められる内容です。


目次

1. 小規模事業者持続化補助金とは?基本概要をおさらい

まずは制度の概要を簡単に押さえておきましょう。

項目内容
制度名小規模事業者持続化補助金(一般型・特別枠)
対象従業員数20人以下の中小企業(建設業・製造業・小売業など)
補助上限額最大200万円(通常枠は50万円)
補助率2/3〜3/4(事業内容による)
申請主体事業者本人(商工会・商工会議所のサポートあり)
主な用途HP制作・チラシ・広告・設備導入・展示会出展など

HPリニューアルは「販路開拓等の取組」に該当し、顧客獲得や売上向上を目的とした場合に対象になります。


2. HPリニューアルで補助対象になる費用・ならない費用

補助金でカバーできるのは「新たな顧客獲得・販路拡大」に直結する費用です。
以下の表で整理しておきましょう。

対象になる費用対象外の費用
新規HP制作費ドメイン・サーバー契約更新料
既存HPの全面リニューアル軽微なテキスト修正
LP制作・広告用ページ単なる名刺代わりのページ
写真撮影・コピーライティング自社スタッフの人件費
Web広告出稿費(条件あり)SNS投稿代行・維持費

注意点

  • 「集客・販路拡大」が目的であることを明記する
  • 見積書や構成資料に「販促目的」「顧客獲得」の文言を含める
  • 自社運営のための管理費・メンテナンス費は原則対象外

補助金の審査は“目的が明確かどうか”で大きく左右されます。
HPリニューアルを単なる「デザイン更新」とせず、営業戦略の一環として説明することが採択の鍵です。


3. 申請までの流れと必要書類

持続化補助金は、申請書類の提出から採択までに約2〜3か月を要します。
下記の流れを把握しておくとスムーズです。

ステップ内容期間の目安
1. 事業計画の作成補助金を使って何を達成するかを明確に約2週間
2. 商工会・商工会議所の確認事業計画書に支援機関の確認印が必要約1週間
3. 申請書類提出郵送または電子申請(jGrants)締切日厳守
4. 審査・採択発表結果通知約2か月
5. 事業実施・報告書提出補助事業完了後に実績報告約3か月

申請は「商工会議所の支援」がほぼ必須。
書類作成のサポートも受けられるため、まずは所属地域の商工会に相談するのがおすすめです。


4. 採択されやすいHPリニューアルの特徴

HP制作そのものはどの会社でもできますが、「補助金に採択されやすい構成」には共通点があります。

採択されやすいポイント

  • 現状の課題(集客不足、見積依頼が来ない等)が明確
  • 改善策(HP構成、SEO、デザイン刷新)が具体的
  • 売上・来店数・問い合わせ件数などの目標を数値化
  • ターゲット層(地域・年齢・顧客ニーズ)を定義
  • 成果の検証方法(アクセス解析・アンケート)を記載

特に「数値目標」の有無は重要です。
「問い合わせを月5件→10件に増やす」など、具体的なゴールを設定しましょう。


5. 実際に採択された工務店の事例

兵庫県のA工務店では、既存HPのデザインが古く、問い合わせが減少していました。
そこで持続化補助金を活用し、以下のようなリニューアルを実施。

項目BeforeAfter結果
サイト構成会社案内中心施工事例・問い合わせ導線を強化問い合わせ数+180%
デザインテキスト中心画像+地域性を打ち出すデザインに滞在時間+75%
SEO対策なし「地域名+リフォーム」で上位表示新規顧客流入増加

補助金で制作費の約3分の2をカバーし、
結果的に年間30件以上の新規問い合わせを獲得しました。


6. 書類作成のコツ|“補助金がなくても成果が出る計画書”を目指す

補助金の審査では、計画書の完成度が最も重要です。
「HPを作りたい」ではなく、「なぜ今HPが必要なのか」をロジカルに説明する必要があります。

書き方の基本構成

まずはこの流れで構成すると、説得力のある計画書になります。

  • 現状の課題を具体的に書く
     例:「地域検索では競合に埋もれ、問い合わせが減少している」
  • 解決策を明確にする
     例:「SEO強化と施工事例ページの新設で流入を改善」
  • 期待する効果を定量化する
     例:「年間問い合わせ数を現状の15件→30件へ」
  • 将来の展望を描く
     例:「地域でNo.1の信頼工務店としてブランド確立を目指す」

審査官は「この会社は補助金がなくても前向きに事業を伸ばせるか」を見ています。
具体性と自立性のある計画が、高採択率の秘訣です。


7. 注意点|よくある落とし穴3つ

① 書類不備・提出期限遅れ

→ 提出書類が1枚でも欠けると失格。提出前に必ず商工会で確認を。

② 経費の支払い方法

→ 補助金対象は「銀行振込のみ」。現金支払いはNG。

③ 実績報告の遅れ

→ 補助金は“後払い方式”。完了報告を出さないと入金されません。


8. 補助金を使ったHPリニューアルの進め方まとめ

ステップやること期間の目安
1商工会議所に相談・要件確認1日
2制作会社へ見積依頼1週間
3事業計画書・申請書を作成2週間
4提出・審査約2か月
5採択後にHP制作を実施約2〜3か月
6実績報告を提出・補助金受取約1か月

スケジュール全体では申請から入金まで約6か月前後を見ておくと安心です。


まとめ|補助金は「経営改善のきっかけ」として活用する

持続化補助金は単なる“資金援助”ではなく、
自社の強みや課題を見直すための絶好のチャンスです。

チェックリスト状況
HPリニューアルの目的を明確にした
商工会議所への相談を済ませた
数値目標を設定している
審査官が納得する根拠を示せる

補助金をきっかけに、自社のブランド価値を再構築できれば、
一度のHPリニューアルが長期的な営業力アップにつながります。

この記事を書いた人

くらし建築百科 編集部は、工務店・リフォーム会社・建築会社の「現場」と「経営」の両方に寄り添う情報発信チームです。住宅業界のマーケティング支援やDX導入支援に携わってきたメンバーが、集客・採用・補助金・業務効率化など、明日から使える実務ノウハウを分かりやすくお届けします。

目次