工務店のSEOで最も成果に直結するのは、施工事例ページです。トップページやサービスページよりも、検索ユーザーが求める情報に合致しやすく、上位表示に強い特徴があります。それにも関わらず、「施工事例をただ載せているだけ」という会社も多く、非常にもったいない状況です。
実は、施工事例ページにはSEOで評価される要素が詰まっているため、意図的に作り込むことで問い合わせを大きく増やせます。今回は、工務店SEOの中でも特に成果が出やすい「施工事例ページ」に注目し、上位表示の作り方を解説します。
施工事例は更新しているけど、SEOに効いている感じがしません…。写真だけ載せて終わってます。
どんな構成や項目にすれば上位に上がるのか知りたいです。文章を書くのも難しくて…。
なぜ工務店のSEOで「施工事例ページ」が最重要なのか
施工事例ページは、Googleが重視する以下の3つの評価項目を満たしやすいため、工務店SEOの中でも効果が出やすいページです。
- ユーザーの検索意図と一致しやすい（実例を見たい）
- 写真・データ・文章が豊富で「情報量」が稼げる
- 地域名 × 施工内容 のキーワードと相性が抜群
とくに、以下の検索キーワードは全国どこでも検索ボリュームが一定以上あり、競合も多くありません。
- 「地域名＋リフォーム 施工事例」
- 「地域名＋キッチン リフォーム」
- 「築年数＋リフォーム 例」
- 「マンション名＋リフォーム」
これらのキーワードは、施工事例ページの作り込みだけで比較的上位を狙いやすく、問い合わせにも直結します。
施工事例ページとサービスページの違い
施工事例ページの価値を理解するために、サービスページとの違いを整理します。
| ページ種類 | 特徴 | SEO効果 |
|---|---|---|
| 施工事例ページ | 実例・写真・お客様背景など具体性が高い | 上位表示しやすい（情報の独自性が高い） |
| サービスページ | 会社としてのサービス説明 | 競合と似た構成になりやすい |
| トップページ | 会社の全体像を伝える | SEOでは直接評価されにくい |
施工事例は「唯一無二の情報」なので、Googleから高く評価される傾向があります。
施工事例ページを上位表示させるための基本構成
上位表示されている工務店の施工事例ページには、共通する構成があります。以下の項目を揃えるだけで、SEO効果が大幅に改善します。
- 施工前の状況（依頼背景）
- 施工内容（工事の目的）
- 工期・費用・担当者コメント
- 施工前後の写真
- 工事のビフォーアフターの見どころ
- 使用した設備・メーカー名
- お客様の声
この構成は、SEOだけでなく、ユーザーが読みやすく判断しやすいページ作りにも直結します。
ポイントは以下の3つです
- 写真だけで終わらせず「背景・理由」を必ず書く
- 同じ構成でテンプレ化して投稿し続ける
- 地域名・施工内容は必ずテキストで明記する
Googleは写真の内容を読み取れないため、施工内容を文章で説明することがSEOの前提条件です。
上位表示される施工事例ページの作り方（実務ステップ）
施工事例ページを単なる“写真の並び”で終わらせないためには、一定の手順で情報を整理することが重要です。以下の3ステップで作ると、情報の抜け漏れがなくなり、SEO評価も高まりやすくなります。
1）事前ヒアリングで事例の「素材」をそろえる
施工事例作成の品質は、事前のヒアリング内容で決まります。現場担当者や営業から最低限以下を聞いておきましょう。
- お客様からの相談内容（困りごと）
- 既存の状態・築年数
- 今回の施工で重視した点
- 予算・工期
- 使用した設備やメーカー
- 現場担当者が工夫したポイント
これらは「事例ページの骨格」になるため、写真撮影と同じくらい重要です。
ヒアリングテンプレート
【施工事例ヒアリングシート】 ・施工場所（市区町村） ・建物種別（戸建て / マンション / 店舗） ・築年数 ・施工のきっかけ ・悩んでいた点 ・工事のポイント ・使用した設備・素材 ・工期 ・担当者コメントこのテンプレを使うと、投稿ごとの差がなくなり、SEOの一貫性が高まります。
2）施工前後の写真を「ストーリー」で見せる
施工事例ページで最も重要なのは「写真」です。しかし、多くの工務店が写真をただ貼っているだけで、SEOやユーザー理解の面で損をしています。
写真は必ず“ストーリー”として並べるようにしましょう。
- 施工前：どんな課題があったか？
- 施工中：どんな工夫をしたか？
- 施工後：どう改善されたか？
この流れを作るだけで、ページの滞在時間が伸び、結果的にSEO評価が高まります。
3）地域名 × 施工内容は必ず明記する
SEOを考える上で最も重要なのが、地域名と施工内容を必ず文章に含めることです。これはGoogleに「どの地域・どんな工事の事例なのか」を明確に伝える役割があります。
- 「神戸市中央区でキッチンリフォームを行いました。」
- 「西宮市の築25年の戸建てを全面リフォームしました。」
- 「大阪市のマンションで浴室交換工事を行いました。」
地名を入れるだけで、地域名 × リフォームのロングテールキーワードを広く拾うことができます。
施工事例ページのSEOを強化する「写真と文章」の最適化ポイント
施工事例ページの多くは「写真が多いのに文章が少ない」傾向にあります。Googleは写真内容を100％理解できないため、文章による補足が非常に重要です。
写真の最適化
- 横写真（16:9）を基本にする
- 施工前は暗くても必ず撮影して残す
- ビフォー → アフターが連続してわかる順番に並べる
- 写真1枚ごとに説明文（キャプション）を付ける
特にキャプションはSEOで効きやすいため、「どこがどう変わったのか」を一言で良いので必ず書きましょう。
文章の最適化
Googleが評価しやすい文章の書き方は以下です。
- 単なる説明ではなく「背景」「理由」を記載する
- 施工の工夫点・担当者コメントを書く
- お客様からの声を可能な範囲で掲載する
- 地名・建物種別・施工内容は見出しH3にも入れる
施工事例を継続して量産するための運用テンプレ
SEOで成果を出すには「継続して施工事例を投稿する仕組み」が欠かせません。ここでは、小規模な工務店でも続けられる運用テンプレートを紹介します。
1）社内フローに「事例報告」を組み込む
工事完了時に、担当者が写真と簡単なメモを提出するルールを作るだけで、事例が集まりやすくなります。
【提出物】 ・施工前写真 ・施工後写真 ・施工内容のメモ（200〜300字） ・使用した設備一覧 ・担当者コメント（任意）この「最小限の素材」があるだけで、記事作成者の負担が半分以下になります。
2）投稿フォーマットを固定して効率化する
事例ページの構成をテンプレにしておくと、誰でも一定品質で投稿できます。
- タイトル：地域名 × 施工内容 × 建物種別
- 導入文：背景＋悩みを書いてあげる
- 写真：施工前 → 中 → 後 の順番で並べる
- 本文：見どころ＋工夫した点を記載
- 最後に「担当者コメント」を入れる
形式を揃えることで、Googleがページを理解しやすくなり、サイト全体の評価向上にもつながります。
3）月2〜4件を目標に継続する
SEOの観点では、施工事例の更新頻度がそのまま評価につながります。少なくとも月2件、多ければ月4件を目標に更新しましょう。
施工事例は“数”が成果を左右するため、まずは無理なく続けられる仕組み作りが重要です。
まとめ
施工事例ページは、工務店のSEOで最も費用対効果が高く、問い合わせにつながりやすいコンテンツです。写真だけを並べるのではなく、背景や理由を丁寧に記載することで、Googleとユーザーの両方にとって価値あるページになります。
- 地域名 × 施工内容 を必ず明記する
- 写真にはストーリーとキャプションを付ける
- テンプレ化して継続的に事例を投稿する
- 工夫したポイントや背景は文章で説明する
施工事例の改善だけでも、1〜3ヶ月でSEOの成果が出始め、問い合わせ数が増えるケースは非常に多いです。まずは今日の現場から、写真と情報を丁寧に残すことから始めましょう。
