はじめに
築30年を迎える住宅では、外壁や屋根と同じく、水回りの老朽化が大きな課題になります。
キッチン・浴室・トイレ・洗面所といった水回りは、日々の生活で使用頻度が高く、劣化が進むと 漏水・カビ・悪臭・故障 といったトラブルにつながることもあります。
「まだ使えるから大丈夫」と放置してしまうと、思わぬ修繕費が膨らむことも。
この記事では、築30年の住宅に多い水回りトラブルとチェックポイント、リフォームの考え方や費用相場をまとめます。
築30年で注意すべき水回りの劣化サイン

キッチン
- 扉の開閉がしにくい
- シンク下からの水漏れ跡
- ワークトップに割れや変色
浴室
- タイルのひび割れ
- カビやぬめりが落ちにくい
- 換気扇の効きが悪い
トイレ
- 水が止まりにくい
- 床や壁が黒ずんでいる
- 節水性能が古く、水道代が高い
洗面所
- ボウルにヒビ
- 排水口の詰まりや悪臭
- 洗面台全体の黄ばみ
関連記事:「もっと早くやればよかった…」リフォーム経験者が後悔したことランキング では、水回りの後悔例も紹介しています。
水回り設備の耐用年数の目安

設備 | 一般的な耐用年数 | 築30年で想定される状態 |
---|---|---|
キッチン | 20〜25年 | 扉や水栓の劣化、シンクのサビ |
浴室(ユニットバス) | 20〜25年 | 防水劣化、換気不良 |
トイレ | 15〜20年 | 水漏れ、節水性能が古い |
洗面台 | 15〜20年 | 排水トラブル、見た目の老朽化 |
給湯器 | 10〜15年 | 作動不良、効率低下 |
築30年では、すべての水回り設備が更新時期を迎えていると考えるのが一般的です。
水回りリフォームの考え方
部分リフォームか、まとめて一新か
- 部分リフォーム:不具合が出た設備のみ交換(短期的コストを抑えられる)
- まとめて一新:キッチン・浴室・トイレ・洗面所を同時リフォーム(工期短縮&トータルコスト削減)
関連記事:中古住宅を買ってフルリノベーション!予算・工期・工事範囲のリアル でも、まとめて工事するメリットを解説しています。
水回りリフォームの費用相場

工事内容 | 費用相場 | 工期目安 |
---|---|---|
キッチン交換 | 50〜150万円 | 3〜7日 |
浴室リフォーム(ユニットバス) | 80〜150万円 | 5〜10日 |
トイレ交換 | 15〜40万円 | 1〜3日 |
洗面台交換 | 10〜30万円 | 1〜2日 |
4点まとめてリフォーム | 200〜400万円 | 2〜3週間 |
築30年の水回りリフォームで意識すべきポイント
1. 配管の更新を忘れない
見た目の設備だけ交換しても、給排水管が30年ものなら劣化リスク大。配管更新も検討しましょう。
2. 省エネ・節水性能を重視
最新設備は節水・省エネ性能が高く、光熱費・水道代の削減にもつながります。
3. バリアフリーも視野に
今後のライフスタイルを考え、手すり設置や段差解消などの改修を組み合わせるのも有効です。
関連記事:バリアフリー・省エネ・耐震リフォームで減税は受けられる?対象工事と控除制度まとめ
4. 工期と生活への影響を考慮
浴室やキッチンは工事中に使えない期間があるため、仮住まいや代替手段を準備しておくことが重要です。
関連記事:リフォーム工事の工期と段取り完全ガイド|失敗しないスケジュール管理のコツ
よくある失敗と回避策

- 安さ優先で設備を選んだ → 使い勝手が悪く後悔
- 浴室だけリフォーム → 洗面所との段差や古さが気になる
- 配管更新を忘れた → 数年後に漏水トラブル
→ 長期的な視点で、生活全体の利便性を高めるリフォーム計画を立てましょう。
まとめ
築30年の住宅では、水回り設備の多くが寿命を迎えています。
- キッチン・浴室・トイレ・洗面台は耐用年数を超えている可能性が高い
- 配管の更新を含めて、まとめてリフォームを検討すると効率的
- 費用相場は単体で10〜150万円、4点まとめてで200〜400万円程度
後悔しないためには、老朽化チェックをもとに計画的にリフォームを進めることが大切です。
築30年の住まいをこれからも快適に維持するために、信頼できる工務店に相談して水回りリフォームを進めましょう。