中古住宅リフォームで最大限減税を受ける方法|性能向上リフォームで控除を増やすコツ

「せっかく中古住宅をリフォームするなら、減税も最大限使いたい」と感じる方は多いです。ただ、性能向上リフォームに関する減税制度は種類が多く、「どの工事が対象なのか」「住宅ローン減税と併用できるのか」が分かりにくいです。

築25年の中古戸建てを買って、断熱と耐震を一緒にリフォーム予定です。性能を上げる工事は減税が厚いと聞いたのですが、どの制度をどう組み合わせれば良いか分からなくて不安です。

住宅ローン減税だけでなく、「リフォーム促進税制」や固定資産税の軽減もあると聞きました。中古住宅でも、本当にこんなに控除が受けられるのでしょうか?

中古住宅の性能向上リフォームでは、工事内容と契約・入居のタイミングをきちんと揃えることで、所得税と固定資産税の両方で減税を受けられる可能性があります。一方で、制度ごとに「併用できるもの・できないもの」があり、事前の整理がとても大切です。

この記事では、「中古住宅×性能向上リフォーム」に焦点を当てて、減税制度の全体像から控除額を最大化するステップ、地域密着工務店への相談ポイントまで順番に解説します。

目次

中古住宅リフォームでも「性能向上」で減税が厚くなる理由

まずは、「なぜ性能向上リフォームをすると減税が手厚くなるのか」を整理しておきましょう。中古住宅のリフォーム向け税制には、「老朽化した住宅の質を底上げする」という狙いがあります。

そのため、単なる内装リフレッシュよりも、次のような性能向上に直結する工事が優先的に対象になります。

  • 耐震性を高める工事(耐震補強、耐力壁の追加など)
  • 省エネ性能を高める工事(断熱材の追加、窓の断熱化、高効率給湯器など)
  • バリアフリー化工事(手すり設置、段差解消、出入口拡張など)
  • 長期優良住宅化リフォーム(耐震・省エネ・劣化対策を組み合わせて行う工事)

これらの工事は、国土交通省が定める「リフォーム促進税制」などで重点的に扱われており、一定の要件を満たすと所得税の特別控除や固定資産税の軽減といった恩恵を受けられます。

性能向上リフォームは、「快適性・安心感が上がる」だけでなく、「税金の負担を減らせる」という二重のメリットがあります。中古住宅だからこそ、性能アップと減税をセットで考える発想が重要です。

中古住宅の性能向上リフォームとは?

性能向上リフォームとは、建物の「安全性・省エネ性・耐久性・居住性」を今より高い水準に引き上げる工事の総称です。特に中古住宅の場合、建築当時の基準が現在よりも緩いケースが多く、リフォームをきっかけに最新基準へ近づけることが重視されています。

具体的には、次のような工事が性能向上リフォームとして扱われやすいです。

  • 屋根・外壁・基礎まわりの補強(耐震性・耐久性の向上)
  • 壁・床・天井への断熱材追加、内窓や高断熱窓への交換(省エネ性の向上)
  • 高効率給湯器、エコキュート、ハイブリッド給湯器などの導入
  • 段差解消や出入口拡張、階段手すり設置などのバリアフリー化
  • 躯体の補強と合わせた間取り変更(耐震性と利便性を両立)

これらは単なる「見た目を整える内装工事」とは異なり、住宅の価値そのものを底上げする工事として税制上も優遇されやすいのが特徴です。

税制上で優遇されやすい代表的な工事

性能向上リフォームの中でも、減税制度の対象になりやすい工事を大まかに整理すると、次のようになります。

工事の種類主な内容主に狙える減税
耐震リフォーム耐震補強、壁量の確保、金物補強などで現行基準に適合させる所得税の控除、固定資産税の減額、場合によっては住宅ローン減税
省エネリフォーム断熱材の追加、窓の断熱化、高効率給湯器・設備の導入所得税の控除、固定資産税の減額、住宅ローン減税(一定要件)
バリアフリーリフォーム手すり・段差解消・出入口拡張・浴室の安全性向上など所得税の控除、固定資産税の減額
長期優良住宅化リフォーム耐震・省エネ・劣化対策を組み合わせ、長期優良住宅認定を取得所得税の控除(控除額アップ)、固定資産税の減額

どの制度を使えるかは、「工事の内容」「工事費用」「床面積」「築年数」「入居時期」などで変わります。中古住宅の購入と同時に大規模リフォームを行う場合は、購入時の住宅ローン減税とも関係してくるため、組み合わせの整理が欠かせません。

関連記事:中古住宅リフォームでも減税は受けられる?適用条件と手続きの流れ【2025年最新版】

中古住宅リフォームで使える主な減税制度の種類

次に、中古住宅の性能向上リフォームでよく利用される代表的な減税制度を整理します。ここでは、生活者目線で「どの税金がどのように軽くなるのか」をイメージしやすいようにまとめます。

所得税の控除(投資型減税・ローン型減税・住宅ローン減税)

リフォームに関する所得税の控除は、大きく次の3パターンに分けられます。

  • 投資型減税:一定の性能向上リフォーム費用の一部を、工事を行った年分の所得税から控除する仕組み
  • ローン型減税:一定の条件を満たすリフォームローン残高をもとに、一定期間所得税から控除する仕組み
  • 住宅ローン減税:住宅の取得や増改築に10年以上のローンを使った場合に、年末残高に応じて所得税・住民税が控除される仕組み

性能向上リフォームで控除額を増やすポイントは、どの制度を優先して使うか、併用できるかどうかを事前に整理しておくことです。同じ所得税に対する控除は、組み合わせ次第で併用できないケースもあります。

「とりあえず工事内容を決めてから税金のことを考える」のではなく、「どの減税制度を使いたいか」を先に決め、その条件に合う工事内容やローンの組み方を工務店・金融機関と相談しながら決めると安心です。

固定資産税の減額措置

中古住宅の性能向上リフォームでは、一定の要件を満たすと翌年度の固定資産税が1/3〜2/3程度減額される制度があります。対象となりやすいのは、耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化リフォームです。

固定資産税の減額は「翌年度のみ」など期間が限定されることが多いですが、中古住宅のリフォームでは工事費が大きくなりやすいため、できるだけ取りこぼしなく活用しておきたい制度です。

住宅ローン減税との関係

中古住宅の購入と同時に性能向上リフォームを行う場合、多くの方が気になるのが「住宅ローン減税との関係」です。住宅ローン減税は、一定の要件を満たす中古住宅であれば、購入費用だけでなくリフォーム費用も含めて対象にできるケースがあります。

一方で、省エネリフォームなど一部の特別控除は住宅ローン減税と併用できないものもあるため、「ローン減税を優先するのか」「リフォーム促進税制の投資型・ローン型を使うのか」を事前にシミュレーションしておくことが重要です。

関連記事:リフォームと住宅ローン減税の関係|併用できるケースとできないケース

性能向上リフォームで控除額を最大化する3つのステップ

ここからは、「何から考えれば良いか分からない」という方に向けて、性能向上リフォームで減税を最大限活用するためのステップを整理します。

ステップ1:物件条件と家族のライフプランを確認する

まずは、税制の話に入る前に、次のような「前提条件」を整理しておきましょう。

  • 築年数や構造、新耐震基準への適合状況
  • 床面積(登記上・リフォーム後)の見込み
  • 住宅ローンを組むのか・自己資金で行うのか
  • 将来の住み替え予定の有無、何年ぐらい住み続ける想定か
  • 家族構成(高齢の家族と同居予定か、小さなお子さんがいるか など)

このあたりの条件によって、「耐震リフォームを優先すべきか」「バリアフリーや省エネを組み合わせるべきか」といった方向性が変わります。事前に整理しておくことで、工務店との打ち合わせや金融機関への相談もスムーズになります。

ステップ2:減税対象になる工事内容を整理する

次に、「やりたい工事」と「減税対象になりやすい工事」を照らし合わせて、優先順位をつけていきます。

たとえば、次のような組み立て方が考えられます。

  • 地震リスクが気になるエリアなら…
    → 耐震リフォームを軸に、必要に応じて断熱やバリアフリーも組み合わせる
  • 冬の寒さ・光熱費に悩んでいるなら…
    → 断熱材の追加や窓の断熱化、高効率給湯器などの省エネリフォームを中心に計画する
  • 親との同居を予定しているなら…
    → バリアフリー+同居対応リフォームを組み合わせ、将来の介護も見据えた計画にする
  • 長く住み続ける前提なら…
    → 長期優良住宅化リフォームを視野に入れ、耐震・省エネ・劣化対策を総合的に検討する

ポイント
性能向上リフォームの減税制度は、「対象となる工事費の合計」「性能基準を満たしているか」「補助金の有無」などで控除額が変わります。工務店に「減税対象になる工事をまとめて提案してほしい」と伝えておくと、設計段階から税制も意識したプランを作ってもらいやすくなります。

関連記事:バリアフリー・省エネ・耐震リフォームで減税は受けられる?対象工事と控除制度まとめ

ステップ3:必要書類とスケジュールを逆算する

減税制度は、「工事完了からいつまでに入居するか」「いつまでに確定申告や市区町村への申請を行うか」といったスケジュールが非常に重要です。次のような流れを意識して逆算しておきましょう。

タイミング主なやること
リフォーム計画・見積もり段階利用したい減税制度を洗い出し、対象工事・工事費の条件を確認する
契約前契約日や工事期間・入居予定時期が制度の期限に間に合うか確認する
工事中〜完了時工事写真、検査済証、性能を示す書類などを漏れなく受け取る
入居後〜翌年の確定申告時期必要書類をまとめ、税務署や自治体への申請・確定申告を行う

必要書類は、工務店が用意するもの・設計事務所が発行するもの・金融機関が発行するもの・施主自身が準備するものなど、出どころがそれぞれ異なります。どの書類を誰が準備するのか、早めに共有しておくと安心です。

減税と補助金・ローンを組み合わせるときの注意点

性能向上リフォームでは、「減税」だけでなく「国や自治体の補助金」「リフォームローン」など、いくつかの制度を同時に使うことがよくあります。その場合、次のポイントに気をつけましょう。

補助金と減税の関係を確認する

補助金と減税は基本的に併用できることが多いですが、補助金で実際に受け取った金額は、減税の計算上「工事費から差し引いて考える」必要があるケースがあります。結果的に、控除額が少し減ることもあるため、事前にシミュレーションしておくことが大切です。

また、一部の制度では「同じ目的の補助金同士は重ねがけできない」などのルールもあります。性能向上リフォームを検討する際は、国の制度だけでなく、お住まいの自治体の補助金情報も合わせてチェックしておきましょう。

無理のない返済計画と工事予算の考え方

減税制度を最大限使うと、「控除額が大きくなるからもう少し工事範囲を広げようかな」と考えたくなります。ただし、減税はあくまで「後から戻ってくるお金」であり、工事費の全額が補助されるわけではありません。

そのため、予算を考えるときは、次のような順序で検討するのがおすすめです。

  • まず「安全性・耐久性」に関わる工事(耐震・雨漏り・構造補修など)を最優先で確保する
  • 次に「省エネ・バリアフリー」など、性能向上と暮らしやすさを両立できる工事を検討する
  • 最後に、インテリアや設備グレードアップなど、「あると嬉しい工事」を予算の範囲で追加する

減税や補助金は、あくまで「必要な工事を後押ししてくれるサポート役」と捉え、無理のない返済計画の中で性能向上リフォームを計画していきましょう。

性能向上リフォームで損しないために工務店へ確認したいこと

性能向上リフォームで減税を最大限活用するには、工事を依頼する工務店の協力が欠かせません。最後に、見積もり・契約の前後で確認しておきたいポイントを整理します。

見積もり・契約前に聞いておきたいポイント

減税を意識した性能向上リフォームでは、次のような点を事前に確認しておくと安心です。

  • どの工事が、どの減税制度の対象になり得るか
  • 減税制度ごとに必要な書類を、誰がどのタイミングで用意するのか
  • 工事完了から入居までのスケジュールが、制度の期限に間に合うか
  • 補助金を使う場合、交付決定前に工事を進めて問題ないか
  • 減税や補助金を前提とした資金計画のシミュレーションができるか

ここまで確認しておくと、「工事が終わったあとで必要な書類が足りない」「入居時期がずれて減税が受けられない」といったトラブルを避けやすくなります。

地域密着工務店に相談するメリット

特に中古住宅の性能向上リフォームでは、建物の状態や地域の気候・地盤特性を踏まえた提案が重要です。地域密着の工務店であれば、次のような点で頼りになります。

  • そのエリア特有の地震・台風・塩害などのリスクを踏まえた耐震・断熱計画ができる
  • 自治体ごとの補助金や、地域ならではの支援制度に詳しい
  • 近隣の施工事例が多く、実際の工事内容や効果を具体的に教えてもらえる
  • 工事後のメンテナンスや追加リフォームも相談しやすい

性能向上リフォームは、一度に大きな費用がかかります。その分、長く安心して暮らせる住まいづくりの「パートナー」として、信頼できる地域密着工務店を選ぶことが重要です。

まとめ|中古住宅の性能向上リフォームは「減税を前提にした計画づくり」がカギ

中古住宅の性能向上リフォームは、「建物の価値を高める工事」と「減税制度」がセットで考えられる、とても相性の良い組み合わせです。ただし、制度ごとに条件や併用ルールが異なるため、なんとなく工事を決めてしまうと、本来受けられたはずの控除を逃してしまうこともあります。

まずは、物件の条件と家族のライフプランを整理し、どの性能向上リフォームを優先するかを決めること。そのうえで、使いたい減税制度を絞り込み、工務店・金融機関と連携しながらスケジュールと必要書類を逆算することが大切です。

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