「リフォーム前に片付けをしておいてください」と言われても、具体的にどこまでやればいいのか分からず、手が止まってしまう方は多いです。収納の中身や粗大ゴミ、一時的に動かす家具など、考えることが多くて不安になりやすいポイントです。
リビングも収納もパンパンで、工事までに本当に片付くのか不安です…。どこから手をつければいいのでしょうか。
荷物をどこに置いておくかも悩んでいます。仮住まいまでは考えていないけれど、一時保管の方法や粗大ゴミの捨て方も知りたいです。
リフォーム前の片付けは「いつ・どこを・どう片付けるか」を決めておくと、工事も生活もぐっとスムーズになります。この記事では、リフォーム前の片付けを「スケジュール」「収納整理」「粗大ゴミ・一時保管」の3つの軸で整理し、初めての方でも迷わず進められるように解説します。
リフォーム前の片付けが重要な理由
片付けは「工事とは関係なさそう」と感じるかもしれませんが、実は仕上がりや工期、追加費用にまで影響する大事な準備です。まずは、なぜ片付けが重要なのかを確認しておきましょう。
片付け不足で起こりやすいトラブル
片付けが不十分なまま着工日を迎えると、次のようなトラブルにつながることがあります。
- 家具や荷物を動かしながらの工事になり、工期が延びる
- 「想定より養生や移動が多い」として、追加費用が発生する
- 床や壁の不具合を事前に確認できず、後から補修が必要になる
- 職人が動きにくくなり、仕上がり精度に影響する
- 通路に荷物があることで、家族や職人の転倒リスクが高まる
どこまで片付ければいい?目安の考え方
とはいえ、「家の中をすべて完璧に片付けておく」必要はありません。工事内容に合わせて、次の3つのゾーンに分けて考えると整理しやすくなります。
| ゾーン | 具体例 | 片付けの目安 |
|---|---|---|
| 工事エリア | キッチン、浴室、トイレ、リビングの一部など | 可動式の家具や小物は原則すべて移動。棚の中も空にしておくのが安心です。 |
| 動線エリア | 玄関、廊下、階段、資材搬入ルート | 人と資材が通れる幅(目安60〜80cm)を確保し、床に荷物を置かないようにします。 |
| 非工事エリア | 工事対象外の部屋、納戸など | 一時保管場所として使えるよう、足の踏み場をつくっておくと便利です。 |
リフォーム前片付けの基本スケジュール


片付けは「直前の週末に一気にやる」よりも、着工2〜3か月前から少しずつ進める方が負担が軽く、見直しもしやすいです。ここでは、目安となるスケジュールを紹介します。
着工2〜3か月前:持ち物の棚卸しと工事範囲の確認
まずは「何がどこにどれくらいあるか」を把握し、工事範囲との関係を整理します。このタイミングでやっておくとよいことは次の通りです。
- リフォーム会社からもらった図面やプランで、工事範囲を確認する
- 工事エリアにある収納・家具のリストアップ
- 「残すもの/手放すもの/迷っているもの」のざっくり仕分け
- 粗大ゴミや家電リサイクル品の数を数えておく
この段階では「完璧に片付けること」よりも、「どのくらいモノがあり、どの処分方法が必要になりそうか」を把握することが目的です。
着工1か月前:処分・一時保管の計画を決める
次に、手放すものや一時的に動かすものについて、具体的な行き先を決めていきます。
この時期に決めておきたいのは、次のような内容です。
- 自治体の粗大ゴミ回収日と、申し込み締切日の確認
- 民間の不用品回収業者を使う場合の見積もり依頼
- リサイクルショップ・買取サービス・フリマアプリなどの活用範囲
- 自宅内の一時保管場所(空き部屋・和室・納戸など)の確保
- トランクルームやレンタル収納を利用するかどうか
この段階で「荷物が多くて自宅内だけでは保管しきれない」と分かった場合は、早めに工務店へ相談しておくと安心です。提携しているトランクルームや荷物移動サービスを紹介してくれることもあります。
着工2週間〜前日:荷造りと最終チェック
着工の2週間前からは、いよいよ本格的な荷造りと家具の移動に入ります。少しずつ進めてきた片付けの「仕上げ」のタイミングです。
この時期のチェックポイントは次の通りです。
- 工事エリアの収納を空にし、箱や袋にまとめておく
- 移動する家具の中身を空にし、扉や引き出しをテープで仮留めする
- 寝具や日用品など、工事期間中に使うものだけを別にまとめる
- 玄関〜工事エリアまでの動線に、荷物が残っていないか確認する
- 工務店と「片付け完了の状態」を写真で共有しておくと安心です
リフォーム全体のスケジュール感を知りたい方は、工期や段取りをまとめた記事も参考になります。
関連記事:リフォーム工事の工期と段取り完全ガイド|失敗しないスケジュール管理のコツ
場所別に見る「リフォーム前の片付けポイント」


次に、工事内容によって片付け方が変わりやすい代表的な場所について、ポイントを整理します。片付けは「部屋ごと」「用途ごと」に考えると進めやすくなります。
キッチン・ダイニング周り
キッチンリフォームでは、調理道具や食器、食品ストックなど「細かいもの」が多いため、片付けの負担が大きくなりがちです。
片付けのポイントは次の通りです。
- 賞味期限切れの調味料や食品は、この機会に思い切って処分する
- 普段あまり使っていない食器・鍋は、段ボールにまとめて一時保管する
- 工事中に使う最低限の食器・調理器具は「1箱」にまとめておく
- カセットコンロ・電子レンジなど、仮キッチン用の家電を確保する
浴室・洗面・トイレなどの水回り
水回りは「毎日使う生活用品」が多く、片付けのタイミングと工事日程のバランスが重要です。たとえば、浴室リフォームの場合は、前日まで使うものと工事期間中に使わないものを分けておきましょう。
チェックポイントは次の通りです。
- シャンプーや洗剤などは、残量が少ないボトルから使い切り、詰め替えを減らしておく
- タオル類は、必要枚数だけ残して、残りは箱にまとめる
- 洗面台下のストック(洗剤・日用品・医薬品など)を整理する
- トイレの棚やカウンターに置きっぱなしの小物は、すべて片付ける
リビング・寝室・廊下収納など
床材の張り替えや建具の交換を予定している場合は、家具の移動が必要になります。工務店が動かしてくれる範囲と、自分たちで片付ける範囲を事前に確認しておきましょう。
家具を動かす前に、次のような準備をしておくとスムーズです。
- タンスやチェストの中身を減らし、重さを軽くしておく
- キャスター付き収納や衣装ケースに移し替えておく
- ベッド下収納の中身を一度すべて出し、「残す/手放す」で仕分ける
- 廊下収納は「工事中に使うもの(掃除用具・日用品)」だけ残し、他は別室へ移動する
粗大ゴミ・不用品の処分方法と注意点


リフォーム前は「どうせならこの機会に」と、大型家具や家電を見直す絶好のタイミングです。ただし、処分方法によって手間や費用、申し込みのタイミングが変わるため、早めの計画が欠かせません。
代表的な処分方法を、メリット・デメリットと合わせて整理します。
| 方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 自治体の粗大ゴミ回収 | 費用が比較的安い/ルールが明確 | 回収日が限られる/指定場所まで自分で運ぶ必要がある |
| 不用品回収業者 | 日時の融通が利きやすい/大量でも一括処分できる | 料金体系に差が大きく、見積もり比較が必須 |
| リサイクルショップ・買取 | 状態が良ければ「売却」できる/エコにもつながる | 値段がつかない場合もあり、引き取りできない品目もある |
| フリマアプリ・知人への譲渡 | 欲しい人に直接渡せる/こまめに手放したい人向き | 梱包・発送の手間がかかる/時間に余裕がないと負担になりやすい |
粗大ゴミ処分でよくある失敗を防ぐチェックリスト
- 自治体回収を使う場合、リフォームの着工日より前に回収日を設定したか
- 家電リサイクル対象品(エアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビなど)の処分方法を確認したか
- 工事当日に「処分する予定の家具」がまだ残っていないか
- 回収業者に依頼する場合、見積書を事前にもらっているか
工事中のゴミ処理は、通常は工務店側で対応しますが、「どこまでが工事ゴミで、どこからが生活ゴミか」が曖昧だとトラブルの原因になります。契約前に、ゴミ処理の範囲についても確認しておくと安心です。
関連記事:工事中に発生しやすいゴミ処理トラブルと業者に任せる範囲の見極め方
荷物の一時保管先の選び方
「手放すほどではないけれど、工事中は動かしておきたい荷物」は、一時的な保管場所が必要です。自宅内でやりくりする方法と、外部サービスを使う方法を比較してみましょう。
自宅内でやりくりする場合
空き部屋や和室、使っていない子ども部屋などがある場合は、まずは自宅内での一時保管を検討します。費用がかからず、出し入れもしやすい点がメリットです。
ただし、次の点には注意が必要です。
- 避難経路(玄関〜階段〜寝室など)を完全に塞がないようにする
- 窓や換気口を塞ぎすぎると、湿気やカビの原因になる
- 重いものを上に積み重ねすぎない(地震時の転倒対策)
トランクルームやレンタル収納を使う場合
長期の工事やフルリノベーションの場合、自宅だけでは保管しきれないケースもあります。その場合は、トランクルームやレンタル収納の利用も選択肢になります。
サービスを選ぶ際は、次のポイントを比較しましょう。
- 自宅からの距離と搬入・搬出のしやすさ
- 短期利用(1〜2か月)に対応しているか
- 空調や湿度管理の有無(衣類・本・楽器などを収納する場合は要チェック)
- 保険・補償内容(万一の水漏れ・盗難などに備える)
仮住まいや荷物移動について、より詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
関連記事:工事前にやっておくべき「仮住まい」「荷物移動」「近隣挨拶」完全ガイド
工事ジャンル別に見る「片付けの優先度」
リフォームと一口に言っても、「外構」「水回り」「内装」など、工事ジャンルによって必要な片付けの範囲や重点ポイントが変わります。おおまかな違いを把握しておくと、無駄なく準備を進められます。
たとえば、水回りの工事では「生活動線の確保」と「仮設設備の使いやすさ」が重要になります。一方、内装工事では家具の移動量が増えるため、「どれだけ中身を減らしておけるか」がポイントになります。
片付けの優先度を決める3つの視点
- 工事で実際に手を加える場所かどうか(工事エリア)
- 職人や資材が通るルートに当たるかどうか(動線エリア)
- 一時保管のスペースとして活用できるかどうか(非工事エリア)
この3つを意識しておくと、「家じゅうを一度に片付けないといけない」というプレッシャーが減り、現実的な計画を立てやすくなります。
家族みんなで片付けを進めるコツ


リフォーム前の片付けは、一人で抱え込むと大きな負担になります。家族構成やライフスタイルに合わせて、役割分担を決めておくとスムーズです。
具体的には、次のような分担方法があります。
- 夫婦で「判断担当」と「作業担当」を分ける(いる・いらないの決定/箱詰め作業)
- 子どもには、自分の学用品やおもちゃだけを任せる
- 高齢の家族には、アルバムや思い出の品など「本人の判断が重要なもの」だけをゆっくり選んでもらう
- 重い荷物の移動は、無理をせず工務店や専門業者に依頼する
片付けは「リフォームに向けた準備」であると同時に、「これからの暮らしに本当に必要なものを選び直す時間」です。無理のないスケジュールで、家族と話しながら進めていきましょう。
まとめ|片付けを味方につけるとリフォームはもっと楽になる
リフォーム前の片付けは、「やらないといけない面倒な作業」と感じやすいですが、計画的に進めれば工事の成功を大きく後押ししてくれる心強い味方になります。
- 片付けは「工事エリア」「動線エリア」「非工事エリア」に分けて考える
- 着工2〜3か月前から、持ち物の棚卸しと処分・一時保管の計画を立てる
- 粗大ゴミや家電は、自治体・業者・買取など複数の選択肢から比較する
- 自宅内で保管しきれない場合は、トランクルームや工務店への相談も検討する
- 家族で役割分担を決めて、無理のないペースで進める
地域密着の工務店であれば、片付けや荷物移動の相談にも乗ってくれることが多いです。「どこまで片付けておけばいいですか?」「荷物を動かしてもらえる範囲はどこまでですか?」と、遠慮せずに確認しておきましょう。
事前の片付けとスケジュール管理をしっかり行うことで、工事中のストレスを減らし、完成後の暮らしをより気持ちよくスタートできます。今日できる小さな片付けから、少しずつ始めてみましょう。










