「ちゃんと工事してくれてる」と思っていたのに…
工事が終わって数ヶ月後、「床がきしむ」「水が漏れる」「壁が歪んでいる」…
こんな“あとから出てくる不具合”に悩むリフォーム被害が後を絶ちません。
見た目ではわからない「隠れた施工不良(手抜き工事)」は、住まいの安全性や快適性を大きく損なうリスクがあります。
この記事では、よくある事例とその発覚タイミング、回避のポイントを紹介します。
よくある“隠れた施工不良”事例と発覚パターン
1. 床下の断熱材が入っていなかった
- 症状:冬場に床が極端に冷える/結露がひどい
- 発覚時期:住み始めて1シーズン目の冬
- 背景:断熱材は見えない場所のため、入れ忘れや質の悪い施工でも施主側が気づきにくい
2. 排水管の接続不良(ゆるみ/逆勾配)
- 症状:水が流れにくい/排水口から異臭
- 発覚時期:施工後1〜3ヶ月程度で発生
- 背景:床下や壁内の作業のため、工事中も施主はチェックできない
3. 壁下地の補強不足によるビス抜け・たわみ
- 症状:棚を設置したら壁が浮く/ネジが効かない
- 発覚時期:インテリア設置時や子どもが壁を押したときなど
- 背景:クロスを貼ると下地の不備は完全に隠れてしまう
4. 防水処理の甘さによる雨漏り・カビ
- 症状:窓枠のシミ/浴室の壁のカビ/屋根からの水漏れ
- 発覚時期:梅雨・台風シーズン/築後半年〜数年
- 背景:コーキングや防水シートの省略/安価な素材を使っていた例も
5. 電気配線のミス・不足
- 症状:コンセントが使えない/回路が途中で切れる
- 発覚時期:家電の設置時/生活を始めてすぐ
- 背景:電気図面の確認不足/施工現場での伝達ミス
なぜ「施工不良」は気づかれにくいのか?
・ほとんどの工程が**壁や床の“中”**で行われる
見た目がキレイでも中がどうなっているかまでは施主にはわかりません。
・専門知識が必要なため、チェック項目がわからない
工事の出来栄えを判断できる一般の方は少なく、業者任せになりがちです。
・引き渡し直後はトラブルが起きにくい
「数ヶ月〜数年後」に症状が出てくるケースも多く、保証が切れてから発覚するパターンも。
被害を防ぐには?施主ができるチェック&対策
1. 写真記録の提出を依頼する
工事中の「中の様子」(断熱材・配管・補強材など)を記録してもらうよう事前に伝えましょう。
2. 工事完了後のチェックリストを活用する
・床下点検口を開けて断熱材を確認
・蛇口から水を勢いよく流して排水状況を見る
・壁のコンセント・照明などの通電テスト など
3. 第三者によるチェックを検討する
大型リフォームの場合は、**ホームインスペクター(住宅診断士)**のチェックを依頼することで未然に施工不良を防げます。
4. 業者選びの段階で“保証”と“アフター”を重視する
・瑕疵保証の内容は書面で確認
・施工後も気軽に相談できる体制があるか
・安さだけで決めず、実績や評判も考慮
「信頼できる工務店選び」が最大の防御
どんなに注意しても、信頼できない業者に当たると防ぎきれないケースもあります。
だからこそ、「地元での実績」「保証体制」「顧客対応の誠実さ」などで工務店をしっかり選ぶことが何よりも重要です。
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