高齢化が全国的に進む中で、和歌山県も例外ではありません。特に住宅における段差や階段、浴室の不便さは、高齢者の暮らしを左右する大きな要素です。
和歌山県や各市町村では、バリアフリー化や高齢者向け住宅改修に使える補助金制度が整備されています。
本記事では、2025年時点で利用できる「和歌山県のバリアフリー・高齢者住宅改修支援制度」をまとめ、申請の流れや注意点まで解説します。
目次
なぜバリアフリーリフォームが必要なのか?

高齢者の住宅事故が多い
- 家の中での転倒事故は、高齢者の骨折・寝たきりの大きな原因。
- 特に 段差・浴室・階段 が事故の多発ポイント。
和歌山県の高齢化率
和歌山県は全国的にも高齢化率が高い地域で、住宅のバリアフリー化ニーズが急増しています。
関連記事:「もう迷わない!段差・手すり・スロープの選び方|バリアフリーリフォーム完全ガイド」
和歌山県で使えるバリアフリー・高齢者住宅改修の補助制度
和歌山県では、県独自の補助制度+市町村ごとの制度+介護保険制度を組み合わせて利用できます。
県全体の取り組み
- 住宅改修に対して補助を行う市町村への財政支援
- 空き家活用や高齢者住宅改修を推進する施策
介護保険の住宅改修費
- 要支援・要介護認定を受けた方が対象
- 上限20万円(自己負担1〜3割)
- 対象工事:手すり設置、段差解消、滑り防止床材、引き戸交換、洋式トイレへの改修
市町村別の支援制度

和歌山市
- 対象工事:段差解消、手すり設置、浴室改修など
- 補助額:工事費の1/3、上限20万円
田辺市
- 高齢者住宅改修補助制度あり
- 上限15万円、対象は介護保険の住宅改修対象工事
新宮市
- 介護予防を目的とした住宅改修に補助
- 上限10万円、所得制限あり
支援制度の比較表(和歌山県主要市町村)

自治体 | 補助上限額 | 補助率 | 主な対象工事 |
---|---|---|---|
和歌山市 | 20万円 | 1/3 | 段差解消、手すり、浴室改修 |
田辺市 | 15万円 | 1/3 | 手すり、段差解消、トイレ改修 |
新宮市 | 10万円 | 1/2 | 介護予防住宅改修(手すり等) |
申請の流れ
ステップ1:制度の確認
- 自治体公式サイトや窓口で対象工事・条件を確認
ステップ2:業者の見積もり取得
- 補助対象工事を明記した見積書が必須
ステップ3:申請書類の提出
- 住民票・工事見積書・図面・写真などを添付
ステップ4:審査・交付決定
- 不備があると差し戻しに
ステップ5:工事着工
- 原則、交付決定後に着工
ステップ6:工事完了報告
- 完了後の写真・領収書を提出
ステップ7:補助金交付
- 承認後、指定口座に振り込み
関連記事:「リフォーム補助金の申請書類まとめ|審査で落ちないための完全チェックリスト」
審査で落ちないための注意点
工事内容の誤り
- 「デザイン目的のリフォーム」は対象外
- バリアフリー目的であることを明確に記載
書類不備
- 見積書と契約書の金額不一致がよくあるミス
- 写真不足も審査落ちの原因
予算上限
- 市町村の予算に達すると募集終了する場合あり
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バリアフリー改修でよくある工事内容

- 手すりの設置(階段・廊下・浴室)
- 段差解消(スロープ、床のバリアフリー化)
- 浴室のユニットバス化
- トイレの洋式化
- 滑りにくい床材への変更
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まとめ
和歌山県では、介護保険制度をベースに、自治体ごとに高齢者住宅改修を支援する制度が整備されています。
- 和歌山市:最大20万円補助
- 田辺市:最大15万円補助
- 新宮市:最大10万円補助
高齢者が安心して暮らせる住環境を整えるには、補助制度を正しく活用することが大切です。