収納不足で後悔しないためのリフォーム設計のコツ|間取りとアイデア実例

リフォームを検討する人の多くが口にする後悔のひとつが「収納をもっと増やせばよかった…」という声です。
実際、リフォーム後の不満ランキングでも「収納不足」は上位に挙げられる課題

本記事では、収納不足で後悔しないためのリフォーム設計のコツを具体例とともに解説します。
間取りや動線、収納アイデアを理解しておけば、リフォーム後の暮らしやすさが格段に向上します。


目次

リフォームで収納不足が起きやすい理由

リフォームで収納不足

動線を考慮しない設計

収納は「しまいやすさ」だけでなく「取り出しやすさ」も重要です。動線を無視して設計すると、結局使い勝手が悪くなります。

収納量だけを増やしてしまう

「収納スペースを広くしたい」と思って押入れやクローゼットを大きくすると、居住空間が狭くなることも。

将来のライフスタイル変化を想定していない

子どもの成長や親の同居など、ライフステージによって収納ニーズは大きく変わります。

関連記事:「間取り変更リフォームで後悔するケースと失敗しない計画術


収納不足を防ぐリフォーム設計のコツ

家全体の収納率を意識する

収納率とは、住宅の床面積に対して収納スペースが占める割合のこと。
目安は 10〜15%。これを下回ると「収納不足」を感じやすくなります。

動線に沿った収納配置

  • 玄関 → シューズクローク
  • キッチン → パントリー
  • 洗面所 → リネン庫

生活動線の延長線上に収納を配置すると、出し入れがスムーズになります。

隙間やデッドスペースを活用

階段下、廊下の壁面、天井近くの吊り戸棚など、無駄になりがちな空間を有効活用。


代表的な収納リフォームの種類と特徴

収納リフォーム
リフォーム内容特徴・メリット向いている家庭の例
ウォークインクローゼット衣類やバッグをまとめて管理できる大容量収納衣類が多い世帯、家族が多い家庭
パントリー食品や日用品をストックできる買い置きをする家庭、共働き世帯
階段下収納デッドスペースを有効利用限られた床面積を有効に使いたい家庭
造作家具収納部屋のサイズや用途に合わせて設計できる既製品では合わない間取りの家庭
玄関収納(シューズクローク)靴やアウトドア用品をすっきり収納できる子どもが多い家庭、趣味が多い世帯

関連記事:「コンセントが足りない/動線が悪い…プラン設計で後悔しやすいポイントまとめ


場所別・収納リフォームのポイント

キッチン収納

キッチン収納

  • パントリーを設けることで食品ストックが楽に
  • 引き出し式収納にすると奥のものが取り出しやすい
リビング収納

リビング収納

  • 壁面収納や造作家具で生活感を隠す
  • 家族全員が使う「共有収納」を設けると散らかり防止に
洗面所・浴室まわり

洗面所・浴室まわり

  • タオルや洗剤をまとめて収納できるリネン庫
  • 洗濯動線とセットで考えると家事効率が上がる
玄関収納

玄関収納

  • 土間収納でベビーカーやアウトドア用品も収納可能
  • 扉付きにすると急な来客時でもすっきり見える

収納リフォームの費用相場

収納リフォームの費用相場

リフォーム内容によって費用は大きく変わります。

リフォーム内容費用目安
ウォークインクローゼット設置30〜80万円程度
パントリー新設20〜60万円程度
階段下収納リフォーム10〜30万円程度
壁面収納(造作)50〜100万円程度

詳しくは「相場より高い?安い?工事別リフォーム費用の目安まとめ」を参考に。


収納リフォームで後悔しないための注意点

床面積とバランスを取る

収納を増やしすぎると居住空間が狭くなります。収納率10〜15%を目安に。

将来の変化を想定する

子どもの独立や親の同居など、将来の暮らし方を見据えた収納計画が必要。

生活スタイルに合わせる

「趣味用品が多い」「食品のストックを重視する」など、家庭ごとのニーズを反映させることが重要です。


収納リフォームの成功事例

収納リフォーム
  • 事例①:子育て世帯の収納改善
     → リビングに壁面収納+パントリー新設で、散らかり防止と家事効率UP
  • 事例②:二世帯住宅の収納確保
     → 各世帯用のシューズクロークを設けてストレスを解消
  • 事例③:趣味スペースと収納を両立
     → 階段下を趣味用品収納に改装し、居住空間を広く確保

関連記事:「リフォーム工事は何から始める?検討〜契約までの5ステップ


まとめ

収納不足は、リフォームで後悔する代表的な原因のひとつです。
しかし、収納率・動線・ライフスタイルの変化を意識して設計すれば、後悔しないリフォームが実現できます。

  • 家全体で収納率10〜15%を確保する
  • 動線に沿って収納を配置する
  • デッドスペースを有効に活用する
  • 将来の暮らしの変化も見据えて計画する

あなたにぴったりな
工務店を探す

地域で実績ある工務店を紹介します。

工務店一覧はこちら

この記事を書いた人

「くらし建築百科」編集部では、リフォームや住宅設備に関する正確でわかりやすい情報をお届けすることをモットーに、現場の声や専門家の知見をもとにした記事制作を行っています。
初めてリフォームを検討する方から、業者選びで悩んでいる方まで、暮らしの選択に役立つ“建築の知恵”を発信しています。

目次