リフォームの工事内容や見積もりが決まり、いよいよ着工が近づいたときに、意外と困るのが家具や荷物です。
ソファや食器棚、ベッド、冷蔵庫などを前にして、「これは自分たちで動かすのか」「工務店が移動してくれるのか」「工事中はどこに置けばよいのか」と不安になる方も少なくありません。
大きな家具は工事当日に職人さんが動かしてくれると思っていました。事前に片付けなくても大丈夫ですか?
荷物が多くて別の部屋にも置けません。トランクルームを借りたほうがよいのでしょうか?
家具移動の対応範囲は、工事の規模や施工会社との契約内容によって異なります。軽い家具の移動は工事に含まれていても、重量物の運搬や荷物の梱包、外部倉庫への搬出は別料金になる場合があります。
大切なのは、「工事当日に相談すれば何とかなる」と考えず、見積もりや打ち合わせの段階で、誰が・いつ・どこまで家具を動かすのか確認しておくことです。
この記事では、リフォーム中の家具や荷物を誰が動かすのか、自分で準備する範囲、工務店や引っ越し業者に依頼する場合の注意点、一時預かりサービスの活用方法まで詳しく解説します。
家具や荷物の移動まで相談できる
地域密着の工務店を探しませんか?
リフォーム中の家具移動や一時預かりは、工事内容や住まいの状況によって適した方法が異なります。契約前に地域密着の工務店へ相談し、追加費用や対応範囲を確認して、安心して工事を進めましょう。
リフォーム前の家具や荷物は誰が動かすの?


リフォーム前の家具や荷物は、原則として施主側が片付けるケースが一般的です。ただし、すべての家具を自分で運ばなければならないわけではありません。
- 施工会社
→工事箇所の近くにある小型家具を別の部屋へ移す程度 - 施主が手配
→大型家具や高価な家財、壊れやすい物、家の外への搬出
基本的には施主が片付けを行う
施工会社がリフォーム工事を行うためには、職人が安全に動ける作業スペースと、資材や工具を運ぶための通路が必要です。そのため、衣類、食器、本、日用品、小型家電など、自分で持ち運べる物は着工前に片付けておきましょう。
家具の中に物が入ったままでは、家具自体を移動できないことがあります。特に食器棚、本棚、タンス、収納棚は、中身を空にするだけでも重量が大きく変わります。
- 食器や調理器具を箱に詰める
- 本棚や収納棚の中身を空にする
- 衣類や布製品をほこりが入らない袋に入れる
- 壊れやすい物や貴重品を別の場所へ移す
- 職人が通る玄関や廊下を空ける
- 工事に関係しない部屋へ荷物をまとめる
工事直前に慌てないよう、着工日の2週間から1か月ほど前から、使わない物の整理や粗大ごみの処分を始めておくと安心です。
工務店が移動してくれる場合もある
施工会社によっては、工事する部屋にある家具を同じ住宅内の別室へ移動してくれることがあります。内装工事では、家具を部屋の中央や片側に寄せ、養生しながら作業するケースもあります。
ただし、家具移動が標準工事に含まれるとは限りません。見積書に「家具移動費」「荷物移動費」「養生費」などの記載があるか確認しましょう。
家具移動について確認したい項目
- 施工会社が移動できる家具の大きさと種類
- 家具移動に追加費用がかかるか
- 家具の中身を空にする必要があるか
- 別室への移動だけでなく屋外への搬出も可能か
- 移動中に傷が付いた場合の補償範囲
- ピアノや金庫などの重量物に対応できるか


工務店に任せられる家具と任せにくい家具
施工会社に依頼できる家具の範囲は、家具の大きさだけでなく、重量、構造、移動経路、破損リスクによって変わります。
| 家具・家電 | 一般的な対応 | 注意点 |
|---|---|---|
| 椅子・小型テーブル | 同じ住宅内の移動に対応してもらえる場合がある | 事前に上の物を片付けておく |
| ソファ | 大きさや搬出経路によって対応が異なる | 分解できるか確認する |
| ベッド | 解体・組み立てが別料金になる場合がある | 複雑な構造は専門業者への依頼も検討する |
| 食器棚・本棚 | 中身を空にすれば移動できる場合がある | 固定金具や転倒防止器具を確認する |
| 冷蔵庫 | 水回り工事では移動が必要になる場合がある | 電源を切る時間や食品の保管方法を確認する |
| 洗濯機 | 設備工事の範囲で移動・脱着する場合がある | 給排水ホースの取り外しが必要 |
| ピアノ・金庫 | 施工会社では対応できないことが多い | 重量物専門の運送業者へ相談する |
| 仏壇・美術品 | 施主側での移動を求められることが多い | 破損や取り扱い上の問題を避けるため専門業者も検討する |
ピアノや金庫は専門業者への依頼が安心
ピアノや金庫、大型のマッサージチェアなどは非常に重く、無理に動かすと床や壁を傷つけるだけでなく、作業する人がけがをする危険があります。
重量物は、施工会社が普段使用している運搬道具だけでは対応できないことがあります。階段や狭い廊下を通れない場合は、クレーンや専用器具が必要になる可能性もあります。
高価な物や壊れやすい物は自分で管理する
現金、通帳、印鑑、貴金属、パソコン、カメラ、重要書類、美術品などは、工事箇所から離れた場所へ自分で移動しましょう。
施工会社が家具移動に対応していても、貴重品や壊れやすい物の管理まで引き受けるとは限りません。破損や紛失を防ぐためにも、鍵のかかる部屋や貸金庫、親族宅など、安全な場所で管理することが重要です。


家具移動を依頼すると追加費用がかかる?


家具移動の費用は、工事内容、家具の数、移動距離、階段の有無、解体や再組み立ての必要性によって変わります。
追加費用が発生しやすくなるケース
- 複数の大型家具を別の階へ運ぶ場合
- 住宅の外へ搬出する場合
費用トラブルを防ぐため、「家具移動はサービスだと思っていた」と着工後に気付くのではなく、契約前に見積書へ対応範囲を記載してもらいましょう。
見積書で確認したい費用項目
家具や荷物に関する費用は、施工会社によって項目名が異なります。次のような記載がないか確認しましょう。
- 家具移動費
- 荷物運搬費
- 家具解体・組み立て費
- 養生費
- 廃材・不用品処分費
- 搬出入費
- 車両費
- 仮設保管費
「諸経費」や「一式」の中に含まれている場合は、どこまでの作業が対象なのか質問しましょう。口頭説明だけでなく、見積書や打ち合わせ記録に残しておくと認識のずれを防げます。


荷物を置く場所がないときの4つの選択肢
一部屋だけのリフォームであれば、工事をしない部屋へ荷物を移せることがあります。しかし、床の全面張り替えや間取り変更、フルリフォームでは、住宅内に十分な保管場所を確保できない場合があります。
荷物の置き場所がない場合は、次の4つの方法を検討しましょう。
1. 工事をしない部屋にまとめる
もっとも費用を抑えやすい方法は、工事をしない部屋に家具や荷物をまとめることです。部屋ごとに順番に施工する場合は、工事の進行に合わせて荷物を移動できることもあります。
ただし、荷物を詰め込みすぎると、必要な物を取り出せなくなります。工事期間中に使う物と使わない物を分け、日用品は取り出しやすい場所へ置きましょう。
2. トランクルームを利用する
家の中に荷物を置く場所がない場合は、トランクルームを利用する方法があります。季節家電、衣類、本、趣味用品など、工事中に使わない物をまとめて保管できます。
トランクルームには屋内型と屋外型があり、保管環境や利用料金が異なります。家具、家電、衣類、紙類などを保管する場合は、湿度や温度、防犯設備も確認しましょう。
トランクルーム選びの確認事項
- 自宅からの距離と搬出入のしやすさ
- 車を横付けできるか
- エレベーターや台車が使えるか
- 空調や換気設備があるか
- 利用できる時間帯
- 最低利用期間と解約条件
- 保管できない物の種類
- 盗難や破損に対する補償
3. 引っ越し会社の一時預かりを利用する
仮住まいへの引っ越しを伴う場合は、引っ越し会社の一時預かりサービスを利用できることがあります。荷物の搬出、保管、工事後の搬入までまとめて依頼できるため、自分でトランクルームへ運ぶ負担を減らせます。
ただし、保管期間中に荷物を自由に出し入れできないサービスもあります。工事中に必要になる可能性がある物は、預ける荷物から分けておきましょう。
4. 親族宅や知人宅に預ける
保管できる量が少ない場合は、親族宅や知人宅に預ける方法もあります。費用を抑えやすい一方、運搬や保管中の破損について責任の所在が曖昧になりやすいため注意が必要です。
預ける期間や荷物の量を事前に伝え、相手の生活スペースを圧迫しない範囲で相談しましょう。
家具や荷物の移動まで相談できる
地域密着の工務店を探しませんか?
リフォーム中の家具移動や一時預かりは、工事内容や住まいの状況によって適した方法が異なります。契約前に地域密着の工務店へ相談し、追加費用や対応範囲を確認して、安心して工事を進めましょう。
マンションリフォームで注意したい搬出入ルール


マンションで家具や荷物を移動する場合は、住戸内だけでなく、共用部分の使用ルールも確認しなければなりません。
廊下、エントランス、エレベーター、階段は共用部分です。家具を搬出する際に養生が必要だったり、作業できる曜日や時間帯が決められていたりすることがあります。
管理規約と工事申請を確認する
マンションリフォームでは、着工前に管理組合や管理会社へ工事申請を行うことがあります。荷物の搬出入についても、申請書への記載や事前連絡を求められる場合があります。
- エレベーターの使用可能時間
- 共用部分の養生範囲
- 搬出入車両を止められる場所
- 台車の使用ルール
- 大型家具を運べる経路
- 管理人への事前連絡の要否
- 近隣住戸への工事案内


家具や荷物の移動スケジュール


家具や荷物は、遅くとも着工日の前日までに移動を完了させましょう。工事当日の朝から片付けを始めると、職人が予定どおり作業を開始できません。
ただし、冷蔵庫や洗濯機など、直前まで使用する設備は早く動かしすぎると生活に支障が出ます。工事内容ごとに、移動する順番を決めることが重要です。
| 時期 | 準備する内容 |
|---|---|
| 着工1か月前 | 不要品の選別、粗大ごみの申込み、トランクルームの検討 |
| 着工2週間前 | 段ボールや梱包資材の準備、使用頻度の低い物の荷造り |
| 着工1週間前 | 家具の中身を空にする、保管場所へ荷物を運ぶ |
| 着工前日 | 生活必需品以外を移動し、工事箇所と搬入経路を空ける |
| 着工当日 | 貴重品を確認し、施工会社と工事範囲や残置家具を確認する |


荷物移動でよくある失敗
工事当日に家具を動かしてもらおうとする
もっとも避けたいのは、事前相談をせずに家具を残し、工事当日に職人へ移動を依頼することです。
職人の人数や作業時間は、予定された工事内容に合わせて組まれています。急な家具移動によって着工が遅れたり、別途費用が発生したりする可能性があります。
段ボールの中身が分からなくなる
荷物を急いで箱に詰めると、工事中や工事後に必要な物を見つけられなくなります。
段ボールには「キッチン・毎日使用」「寝室・冬物」「書斎・保管」など、部屋名と中身、使用頻度を書きましょう。
工事後の家具配置を決めていない
リフォーム完了後に家具を元の場所へ戻そうとしても、新しい間取りやコンセントの位置に合わないことがあります。
特に間取り変更や収納造作を行う場合は、工事前に家具の寸法を測り、完成後の配置を決めておきましょう。家具の高さや奥行きだけでなく、扉や引き出しを開けるためのスペースも必要です。
不要品をすべて工務店に処分してもらおうとする
施工によって発生した廃材と、家庭から出る家具や日用品では、処分方法が異なる場合があります。
古い家具、家電、衣類、食器などを処分したい場合は、施工会社が引き取れるか事前に確認しましょう。自治体の粗大ごみ回収や不用品回収業者を利用したほうが適している場合もあります。
家具移動について工務店へ質問する内容


家具や荷物の移動については、現地調査や打ち合わせの段階で質問しましょう。次の内容を確認しておくと、着工前の準備を具体的に進められます。
工務店への質問例
- 工事前にどの範囲まで荷物を片付ければよいですか?
- 残してよい家具はありますか?
- 大型家具の移動を依頼できますか?
- 移動費用は見積もりに含まれていますか?
- 家具の解体や再組み立てにも対応できますか?
- 家具はどの部屋へ移動すればよいですか?
- 工事期間中に荷物を置けない部屋はどこですか?
- 冷蔵庫や洗濯機はいつまで使用できますか?
- 外部倉庫や一時預かりサービスを紹介してもらえますか?
- 工事後は家具を元の位置へ戻してもらえますか?
家具移動に柔軟に対応してくれる施工会社でも、依頼内容が直前に変わると対応できないことがあります。現地調査の際に家の中を一緒に確認し、残す家具と移動する家具を具体的に伝えましょう。


リフォーム中の家具・荷物移動に関するよくある質問
Q:家具を一つだけ動かす場合も事前連絡が必要ですか?
家具が一つだけでも、事前に施工会社へ伝えましょう。家具の大きさや位置によっては、工事の進め方や養生方法が変わります。
Q:家具を部屋の中央に寄せるだけでも大丈夫ですか?
壁紙の張り替えなど、工事内容によっては部屋の中央へ寄せて作業できる場合があります。ただし、床の全面張り替えや天井工事では、室内に家具を残せないことがあります。施工会社へ確認しましょう。
Q:冷蔵庫の中身はどうすればよいですか?
冷蔵庫を移動する場合は、工事日までに食品を減らし、保冷バッグやクーラーボックスを準備しましょう。電源を切る時刻や移動後に再度電源を入れるタイミングは、取扱説明書や運搬業者の案内を確認してください。
Q:トランクルームはどのくらい前に契約すべきですか?
希望する広さや立地の空きがない場合もあるため、工事日が決まった段階で探し始めましょう。契約期間と工期がずれる可能性も考慮し、延長や解約の条件も確認してください。
Q:工事後に家具を戻してもらえますか?
施工会社によって対応が異なります。移動のみが対象で、元の位置へ戻す作業は含まれていない場合もあります。見積もり時に、工事後の復旧まで対応範囲に含まれるか確認しましょう。
Q:高齢者だけの世帯でも家具移動を依頼できますか?
施工会社、引っ越し会社、家具移動サービスなどへ依頼できる場合があります。無理に自分で動かさず、現地調査の段階で家具移動が難しいことを伝えましょう。
家具や荷物の移動まで相談できる
地域密着の工務店を探しませんか?
リフォーム中の家具移動や一時預かりは、工事内容や住まいの状況によって適した方法が異なります。契約前に地域密着の工務店へ相談し、追加費用や対応範囲を確認して、安心して工事を進めましょう。
まとめ|荷物移動の担当範囲を着工前に決めておきましょう


リフォーム前の家具や荷物は、施主側で片付けることが基本です。ただし、施工会社によっては、小型家具の移動や同じ住宅内での移動に対応してくれる場合があります。
大型家具、ピアノ、金庫、高価な家財などは、施工会社では対応できず、専門業者への依頼が必要になることがあります。家の中に保管場所がない場合は、トランクルームや引っ越し会社の一時預かりサービスも検討しましょう。
家具移動で失敗しないためには、「誰が動かすのか」「どこに置くのか」「追加費用はいくらか」「工事後に戻してもらえるのか」を契約前に確認することが重要です。
地域密着型の工務店であれば、住宅の間取りや搬出経路を実際に確認しながら、家具移動を含めた現実的な工事計画を相談しやすくなります。荷物の多さや家族構成も伝え、無理なく安全に工事を進められる方法を一緒に考えましょう。








