はじめに:契約書が“なんとなく”では危険
リフォームや住宅工事の契約で「とりあえず口頭でOKした」「工務店に任せれば大丈夫だと思っていた」などの“なんとなく”進行、していませんか?
工事トラブルの多くは、契約時点の書面の曖昧さが原因です。
本記事では、工務店との契約時にありがちな失敗例や注意点、そして後悔しないためのポイントを解説します。
よくある契約トラブルのパターン
工事内容が曖昧で「言った/言ってない」に
契約書に記載された工事範囲が不十分で、「ここは含まれていない」「この仕様だとは思わなかった」というすれ違いが発生しやすくなります。
例:
「クロス張り替えと書かれていたが、下地処理は含まれていなかった」
工期の記載があいまいでズルズル延長に
「〇月中旬着工・〇月下旬完了予定」といったあいまいな表現だと、トラブル時に交渉が難しくなります。
対策:
着工日と完了日、遅延時の対応も記載されたスケジュールを明記してもらいましょう。
追加工事がいつの間にか請求される
契約書に「追加工事は別途見積もりの上」といった一文がないと、事後報告で高額請求されるリスクがあります。
例:
「床下に問題があったので勝手に補強工事。費用は請求書で初めて知った」
失敗しないための契約書チェックポイント
1. 工事の「範囲」と「仕様」が詳細に書かれているか
- どの部位を
- どの素材で
- どこまでの作業を含むのか
図面・仕様書があれば添付し、説明を受けた内容と一致しているか確認を。
2. 総額だけでなく「内訳」が明記されているか
- 材料費
- 人件費
- 諸経費
- 税込み or 税抜き
不明瞭な項目は事前に質問し、不安なまま契約しないようにしましょう。
3. 工期と支払いスケジュールが具体的か
「〇月〇日着工/〇月〇日完了予定」や
「着工前30%、中間30%、完了時40%」など、段階的な記載がされているか要確認。
4. 追加工事の扱いについて記載があるか
- 追加工事は書面で同意
- 必ず事前に見積もりを提示
などの文言があると安心です。
5. 保証・アフターサービスについて触れられているか
- 施工後に不具合があった場合の対応
- 保証期間・内容
が明記されているか、または別紙などで説明されているかチェックしましょう。
曖昧な契約書には「追記」「修正」も遠慮せずに
工務店から提示された契約書にそのままサインするのではなく、不明点や不安な部分は遠慮せずに追記・修正を依頼して問題ありません。
信頼できる業者であれば、こうした対応にきちんと応じてくれるはずです。
まとめ|契約書は“お守り”であり“証拠”です
契約書は万が一のトラブル時、あなたを守ってくれる大切な“お守り”であり、法的な“証拠”です。
「信頼してるから書面はざっくりでいい」は大きなリスクを伴います。
安心してリフォームや工事を進めるためにも、納得できるまで契約書をチェックする習慣をつけましょう。